受講者の声

平成21年度 会議録作成講座受講者の声受講者から届いた感想文を一部要約して掲載します。)

  会議録作成講座が始まりましたが、添削問題の初めは、会議録作成に関する基本的な心構えを、キーワードの穴埋めで確認します。技術的な点で銘記すべきことは、全文記録を行っている当市議会では、大幅な整文が許されないこと、整文は常に抑制的にせよという教えでした。これは、校正を始めたばかりの時期はとても怖くて直せなかった箇所でも、慣れてくるにつれて、次第に、文意をわかりやすくしたいという衝動から、大胆に整文しがちな傾向があった自分を戒める糧になっています。

 さて、期待の教材です。基本編から始まる教材No.1は、腰を落ちつけて読み始めることにしました。線を引いたりするのも一案ですが、難所にぶつかるたびに立ちどまるようなことはしませんでした。心得録の性格を持っている教材は、一通り目を通しただけで、あとは迷いが生じた際に何度も立ち返る原点としました。

 もちろん、仕事をしながらの受講なので、予定どおり進むほうがむしろ珍しいのですが、仕事の勉強を続けているわけですから、行きつ戻りつのフィードバックが容易で、成果を実感しやすく、勉強も仕事もはかどりました。仕事をしていることが勉強であり、勉強していることが仕事であるという渾然一体の感覚を持てた充実の時間でした。

  実質的に、初めての添削課題は②-1から始まります。整文ステップ0について、教材No.3「類義語・同音異義語に関する事項」、No.4「整文ステップ1の対象要素」を熟読玩味し、練習問題を解いた上で、最初の提出問題に取りかかりました。ステップ0は、正確な会議録を作成する上での基本的視点を提示しています。

 この受講感想を仕上げるに当たって、添削課題と個別コメントを見返してみました。単純なミスタッチへの反応ができていないのが気にかかります。例えば「なけばならない(正しくは「なければならない」)」を見過ごしていたりします。私が心がけていた点は、「あなたの視点・疑問など」をできるだけ多く書くようにしたことです。自分の校正した作業過程が後でもわかるし、書き込みが個別コメントの指摘に反映されていると、やはりうれしいものだと感じました。   次の添削課題は、教材No.2「句読点など記述記号」です。句読点、とりわけ読点は、非常に難しい論点を含んでおり、しっかり身につけたという確信を今なお持ててはいません。会議録作成講座を修了して半年、最近の実務で、音源ありの校正作業では、教材を参考にしつつ、読点のあるべき理想がようやく見えてきたような感覚を持ちつつある、といったところが精いっぱいです。 

 添削課題3は、ステップ1の総まとめ、教材No.1~4の復習といった趣です。かぎ括弧のつけ方だとか、後に議会事務局内でも議論の的にもなった論点も、今思えば含まれていました。  この添削課題を提出し終えた頃、スクーリング大阪会場に参加しました。今、そのときの講義ノートを見返していますが、講師は、発言を基礎にして作成するという大原則の上に、発言者の言いたいことがわかるように直すことが会議録の整文であるとお話しされました。ここで、最初に添削課題を解いた時点で理解し得たかに思えた、すなわち、整文は常に抑制的にという教えが、少しずつニュアンスを変えて、今はまだ技術的に遠く及ばないにしても、理念的には、優れた校閲・校正の要素のうちに、許される大胆な整文も存在するのではないか(この点は強調し過ぎると本意を誤解されかねないのですが)という気になり、翻って、よりよい会議録とは何だろうか、というような根源的な疑問に向きを変えさせ、私にとって改めて考えの深まる講義であったと今にして思うのです。具体的に言えば、発言の本来的特性は、書き言葉に比して話し言葉の不完全さがあるという指摘です。講義で薦められた岩淵悦太郎氏の「悪文(日本評論社)」はまだ読む機会に恵まれていませんが、誤りを丁寧に直す作業ができるには、素材のどこが変なのかにまず反応しなければならないという、気づく力の大切さを再三強調されていたことも、印象に残っています。個別対応では、解き終えた添削課題を題材にした検討や、会議録作成に関する他市議会事務局との比較について意見交換でき、有意義に過ごせました。 

 添削課題4はステップ2へと進み、教材No.6までの、添削課題5はステップ3へとさらに進み、教材No.7までの範囲をカバーしており、校正技術のすべてが試される段階です。日ごろの校正作業とほとんど変わらない姿勢で取り組みました。参考資料としていただいた「校正処理の例」によって、今までの修正指示の処理記号を見直したりしましたし、「数字の表記について」は、担当書記に配付し、会議録整文基準作成に向けて活用し始めたのもこのころです。  最後に報告します。先月、第1回会議録作成基準検討会を議会事務局内で行いました。2回目の予定もまとまり、ひとまず成功裏に進んでいると言えると思います。そういうわけで、頂をはるか上空に仰ぐ段階と、緒についたばかりではあります。これからも力になっていただければ幸いです。(了)

平成21年2月12日