先生方に速記のPR

平成21年8月11日、日本速記協会として、栃木県商業教育研究大会・流通ビジネス分科会に講師としてお招きいただき、現役速記者2名が速記についての講演と実演を行ってきました。

宇都宮市の文星芸術大学で開かれたこの研究大会は、栃木県内の商業科系の先生方の集まりで、生徒への職業教育を念頭に、毎年さまざまなジャンルの職業について研修を行っており、今回の講演のテーマも「ビジネス経済社会における速記の役割」というものでした。なぜ速記が選ばれたのか伺ってみると、かつては県内の一部の高校に速記部が存在していたということもあり、また、全く知らない仕事についての話を聞くのもおもしろいだろうと思われたようでした。

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講演では、速記とは何かという話からスタートし、速記の歴史、速記者の活躍の場、機械では決して果たせない速記者の役割、速記者に求められるもの、適性などなどについて、これまでの経験、実例を数多く引きながら話しました。

また、実演では、2名の先生に前に出てもらい、新聞の社説を読んで、こちらは速記で、先生方は普通の文字でホワイトボードに書き、それを読み返すということをやりました。検定6級ぐらいの速度なら先生方も立派についてこられましたが、それ以上になるとやはり厳しかったようで、速記の技術というものをお見せできたと思います。 

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全員参加の実習としては、まず、自分の名前や学校名を速記符号で書いてもらいました。こちらは両名とも衆議院式ということで、衆議院式の50音の符号を一覧にして渡し、それを見ながら書いてもらったのですが、単に50音をつなげて書いただけでは、書きにくいなとか、この音とこの音はどうやって区別するんだろうなど、いろいろ疑問も持たれたと思われます。速記符号は50音だけでできているわけではないということを例も挙げながら話したのですが、十分ご理解いただけたかどうか、今後の課題だと感じました。

次に、反訳の疑似体験ということで、すべて片仮名書きの文章を普通の漢字仮名まじりの文に書き直してもらいました。どの程度できたのか確認はしていませんが、皆さん、真剣に時間をかけて取り組んでいました。参考までに、その文章を紹介しておきます。

 トチキケンハカントウチホウノトウホクフニイチスルナイリクケンテナンフニハシュトケンホクフニハタイシセンカヒロカツテイルサイタマクンマイハラキフクシマノヨンケントセツシカントウチホウテハサイタイメンセキヲホコルノウサンフツノタイシヨウヒチテアルシユトケンニイチスルチリテキユウイセイヲイカシタシユトケンノウキヨウカサカンテセンコクテモユウスウノノウキヨウケンテアル

最後の質疑応答ではいろいろな質問をいただき、答えられる範囲で経験も交えながらお答えしました。

今回の講演で速記についてどの程度ご理解いただけたかはわかりませんが、とても興味・関心を持って聞いていただいているという印象は強く受けましたし、未知の世界だったので砂地に水がしみ込むように話が入ってきたといううれしい言葉もいただきました。日本速記協会にとっても、速記者1人1人にとっても、今回のような場を与えていただくことは大変ありがたいことであり、積極的に応じていくべき大事な事業だと思います。

担当してくださった高根沢高等学校の先生方には大変お世話になりました。また、温かく迎えてくださり、真剣に聞いてくださった諸先生方に心から感謝申し上げます。